このマップで目指したのは街の新しい魅力と楽しみ方の発掘

これはやろうと思っても簡単には出来ません、どう頑張っても今までと同じ方法なら何も変わらないでしょう。そこで具体的な方法を3つ考えました。

1,自転車のスピードで探す

2,地域や地元からの支援は受けない

3,制作者を明記する→東京で活動する、違う分野のデザイナー5

1,自転車のスピードで探す

実際に自転車で探してますが、事。徒歩以上車未満のスピードと行動範囲は何かを探したり感じだりするのにとても都合良いのです。車で入れない場所にも簡単に入れ、変わった自転車に乗ってることで旅の人と認識されやすく、色々な出会いとチャンスが生まれました。

2,地域や地元からの支援は受けない

ちょっと大きな街や観光地に行くと街の至る所や観光案内所で無料の地図がたくさんもらえます。内容が似ていたりカブッている上に広告やクーポンが多くて誌面がゴチャゴチャ、せっかくの旅の気分が台無しに。でも、きっとその地図それぞれ最初は同じように考えてスタートしたはずなのです。

3,制作者を明記する→東京で活動する、違う分野のデザイナー5

誰がマップを作ったのか、というのはそれを信用する上でとても大事なこと。東京のデザイナーということで「旅人の目線」「デザイナーの目線」で探した事がはっきり伝わります。

グラフィック、ウェブ、エディトリアル、インテリア、、、それぞれ違うデザイナーが街をまわると自分の仕事に関係するもの、参考になるものを見つけます。それまでは予想しましたが、現場ではそれがどう面白いのか、凄いことなのか専門の知識をもって皆に解説し、そこに他のメンバーも意見をかぶせ、デザイナー同士でとても盛り上がるのでした。

可愛いロゴを見つければ、グラフィックデザインの歴史の中で見てどうか、当時の印刷技術がどんなものであったかの話に発展。古い町家ではインテリアデザインからみてなぜここに階段があるか、構造以外にも当時の使われ方からの予測をしてみたり。すぐに観光の集客に結びつくのは難しいマニアックな話ですが、地域の人と観光関係の人だけでは出てこないものばかり。

思えばそもそもこのマップがツール・ド・デザインのきっかけでした。

たまたま同じ建物内に仕事場のある5人のデザイナーがそれぞれ折たたみ自転車を持っており、それならばとサイクリングを企画したところ、せっかく手に職のある5人が集まるのならば、とチームを組んでマップを作る旅に出ました。それがツール・ド・デザインの始まりです。詳しくはこちらを。

【郡上八幡で見つけたこと】

郡上八幡は街は山間の古い街ですが、水が豊富でどこにいても水の流れる音が聞こえます。その音からなのか、街は洗われたような美しさと清潔感を感じました。さらに夏の夜通しの郡上おどりの祭りや川への飛び込みなど観光資源も豊富で、その水の流れを生活に取り入れるライフスタイルは学術的にも評価されており都市計画や環境の学生が大勢研究に訪れます。

とても優秀な観光地ですが課題と問題点は、祭りの季節が終わると観光客が減る、日帰りが多い事だとか。

街をまわって最初に気付いたのが自転車に丁度いい街であること。

全体はそれほど大きくはないけれど歩くにはちょっと遠い。街のはずれに城や川など魅力的な場所が多いけれど歩く距離ではないので観光客は見かけません。それ以外にも道が狭く車が入りにくい、坂が少ないなどもあり、自転車で散策するのにぴったりな街と思います。

他にも小さいの気づきはたくさんありましたが、夜のスナックの充実ぶりには驚かされました。大きい居酒屋やクラブが無い代わりにそれをスナックがおってるのでしょうか。空間が大きく、カウンターやホール、ボックス席など場所が沢山あり、色々な年代の人がそれぞれ楽しむ場所でした。これを上手くPR出来れば課題の解答の一端になるのでは。もちろんマップにまとめたので是非ご覧ください。

このマップと我々の凄いのが、東京を出発→街をツーリング→マップとウェブの企画・打合せ・制作→市の担当者と観光協会の会長さんにプレゼン→帰宅、までの一連を45日でやったこと。マップとウェブの作業自体は最後の2泊徹夜です。多少の居眠りはしましたが病気もケンカもせず、良くがんばれました。

【マップとウェブが出来たことの効果】

マップは携帯しやすさと日本らしさを考え、折り紙のように折りたたむしつらえにしました。そして両面のレイアウトは汎用性をもたせ誰でも使えるようなオープンな構造です。これは現地で地元に住み活躍しているデザイナー達との交流があった事もありました。

その後地元のデザイナーや写真家などのクリエイターが同じしつらえで返信のようなマップを制作。そのやりとりは「君らはこう思ったかもだけど、やっぱりこうじゃない?」のようでとても楽しめました。このマップは対になって完成した気がします。

そうしたデザインやクリエイターの動きが盛んになり、地域の水の文化をより多くの人に楽しんでもらうためのNPO「水の学校」が設立されたりしました。それにもこのマップが一役担ってる気がします。

http://www.gujohachiman-mizunogakkou.jp/#id0

Googleマップがあれだけ便利になった今、印刷されたマップはそこにたどり着くための役割よりも、そこに行きたいと思わせる事が重要です。行って同じことをしたくなるマップこそ良いマップと考えます。

そうするためにどういう方法が良いかは難しいですがひとつ気づいたのは、来て欲しい人に向けて書く手紙のようにつくる、が間違いない方法の一つと気が付きました。

2012年に造ったマップですが、記事は2017年に書きました)

マップの表紙 街を我ら5人が駆け抜けます

マップの表紙 街を我ら5人が駆け抜けます

2本の川が合流するところに街はあります

2本の川が合流するところに街はあります

わかりにくですが、とても鮮やかなジャケットを着られてます

わかりにくですが、とても鮮やかなジャケットを着られてます

あたらしい用途にしっかり活用されてる幸せな町家

あたらしい用途にしっかり活用されてる幸せな町家

これを超えるサービスありです

これを超えるサービスありです

あの!象設計集団がデザインしてます

あの!象設計集団がデザインしてます

修理とか掃除とか、メンテナンスは大変と思いますが、是非続けて欲しい

修理とか掃除とか、メンテナンスは大変と思いますが、是非続けて欲しい

行けば毎回食べてます

行けば毎回食べてます

B級と言って良いのか、しのだ丼

B級と言って良いのか、しのだ丼

雰囲気も良くて

雰囲気も良くて

木梨ペレさんのサインもありました

木梨ペレさんのサインもありました

毎朝おいしかったです

毎朝おいしかったです

みんなウットリしてました

みんなウットリしてました

なんぼでも見てられる

なんぼでも見てられる

その後祭りに参加しましたが、こんなもんではありませんでした。ブラジルか!と思うほどの盛り上がり。

その後祭りに参加しましたが、こんなもんではありませんでした。ブラジルか!と思うほどの盛り上がり。